アントニオ サルダゴ ペレダ(1608-1678)の絵に、
『Vanitas』という題名の絵がある。
『Vanitas』とは、ラテン語で『空虚・無益・虚偽』の
意味。
その絵は、眠っている紳士の傍らのテーブルの上に
時計、ろうそく、頭蓋骨、花、楽譜、お金やアクセサリーが
ところ狭しと並べられている。
これらは、時間・炎・人間・植物・音・富を象徴し、
儚く消えていってしまうものばかり。
『Vanitas』とは、消えていくもののもつ『儚さ』と
考えるとしっくりくる。
音楽家たちが奏でて
儚く消えていった音たち。
感動を与えた音たちは、
人の心に刻まれて、
儚く消えないものに変わるのかもしれない。
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