2011年6月30日木曜日

ねむりごよみ

カレンダーは
ノラヤさん作の「こよみ」

きょねんは 「あぶらごよみ」

ことしは 「ねむりごよみ」

6月は 窓に雨がぱらぱらあたり
カーテンがゆれる「雨音」の絵
今日で 6月とは さようなら

7月の絵は なんだろう

10 mesi della mia figlia

2011年6月29日水曜日

愛か それとも 恋か


7月9日の音楽会「さらば、愛しい人よ」
のプログラムから

ジョヴァンニ・サンチェス作曲
Usurpator tiranno「情け容赦ない簒奪者」

大意

「リッラは 新しい恋人のもとへ

それでも、お前の瞳は私を照らし
美しい金の髪は、心を縛り付けて放さない

愛の神も、この想いを捨てさせることはできまい
私は、かつてのようにお前の名を愛そう

リッラよ、長い歳月が流れたあと
私が誠実な男だったと気づくだろう」


ふたりで もえあがった 恋 から
リッラのきもちが 他の人へ
それでも 思いつづける 主人公
自らの状況が 幸せで満たされなくても
相手の幸せを なんとか 受け入れようとする


恋愛は 「恋」が先で「愛」を後におく
偶然ではないだろう
恋の掛け橋をわたって 愛の楽園に行けた者たちは
しあわせ者


イタリア初期バロック歌曲の詩は
愛の歌 でなく 恋の歌が おおい


「恋する」と「愛する」
なんだか 大きく ちがう気がする




恋とは 自分本位なもの
愛とは 他人本位なもの
ではあるまいか





2011年6月28日火曜日

白いおうむの森

安房直子の童話集

「白いおうむの森」が
とどいた

美しく せつない
一話 一話 

たいせつに 読もう

2011年6月27日月曜日

ジレ

音楽会のため
ジレを新調

ボタンは べっこう
生地は くろのウール

はじめて もとめた
このデザイナーの洋服

スタンダードだけれど
ちょこっと あそびのある形

どのシャツと合わせようか

2011年6月26日日曜日

ちいさな本

ある日

友人が くれた
手のひらに おさまる
ちいさな ちいさな 本

ページごとに 一言
今朝 ひらいた ページの一言

「愛は目で見るものではなく、
心でこそ」
ウィリアム・シェークスピア

じっくり 味わう

2011年6月25日土曜日

太陽は甘き光を身に纏い

さらば、愛しき人よ
プログラムより


モンテヴェルディ作曲


太陽は甘き光を身に纏い
春の輝きを花の季節に投げかける
優しい愛で陶酔し
クローリダの胸の中で眠る静かな風も
今や気ままでかぐわしく
うねり、ふるえて、草木を芽吹かせる
風も地も空も愛に息づいている
そうして、愛で全ての心を燃え立たせるのだ

いままで私は固い氷で武装し
愛の攻撃から身を守っていたのに
あの赤く焼け付く矢の一撃は
魂を通り抜け、私の胸を痛めつけた
今や新しい天のもと、全てが変わった
かつては美しい双眸に降伏すべきでは
なかったが
そんないつもの厳しさは潜めて
さあ、愛で私の心を燃え立たせるのだ

2011年6月24日金曜日

Kotono ha 1

茨木のり子集
「言 の 葉 1 」

筑摩書房 出版

忘れてはいけない
知らなくてはいけない
受けとめなくてはいけない

大切なことが
きっちり
つまっていた

2011年6月23日木曜日

ろうそく

1600年代


ろうそくの灯で
夜をすごしていた 時代


ろうそくの灯は
静かな闇に 
美しく映える


闇に ひかる
ローズカットのような かがやきと
闇の憂いがただよう 
バロックのうた


ひかり と やみ


いつか ろうそくの灯で
音楽会をしてみたい



2011年6月22日水曜日

夏至

一年で もっとも 
昼のながい 一日

ひざしが 夏のよう

ことしは ゴーヤの
カーテンを作ろう

葉かげからの
そよ風が
きもちよかろう

2011年6月21日火曜日

青い糸

安房直子 童話集
「銀のくじゃく」
に収められた おはなし
「青い糸」

舶来の青い糸で
つながる
人と人
小鳥と小鳥

うつくしい ひらがなに
こころが よろこぶ

つぎは 童話集
「白いおうむの森」
を読もう

2011年6月20日月曜日

水さし

おいしい水が
届きました

水さしにいれて
テーブルに 
おきました

気分がかわって
いいものです

水 大切に

2011年6月19日日曜日

子供と魔法

今日 ラヴェル作曲の
オペラ子供と魔法の初稽古

ラヴェルの音楽
うつくしく洒落ています

ティーカップ
小さい老人
カエル
一人で三役をつとめます

指揮者
ピアニスト
歌手のみなさん
すばらしい

あたらしいジャンルへの
こころみ

すこしずつ すこしずつ

2011年6月18日土曜日

ため息橋

「さらば、愛しい人よ」のパンフレット
ヴェネツィアのため息橋


橋の左は ドゥカーレ宮殿で 光の世界
橋の右側は 牢獄で 闇の世界


有罪判決を受けた者は
ため息をつきながら
あの橋を通って 牢獄へ


かざり窓の 透かし彫りの間に
愛しい人の かげを追う
幾千もの しられざる 物語

2011年6月17日金曜日

名もなき歌手

ふとした時に 思い出す


ミラノの路面電車の中で
歌っていた 美声の 名もなき女歌手

アコーディオンの伴奏で
お国の歌をうたっていた

歌いおわると 寂しそうな顔で
コップを片手に 席を巡っていた


ある日 小さい路地で
野菜の木箱に腰かけて
あの女歌手が さめざめと 泣いていた

その傍らで ただじっと立ちすくむ
アコーディオン弾き


あの姿 声 街の匂い 

ふとしたときに 思い出す

2011年6月16日木曜日

さらば、愛しい人よ

7月9日の音楽会

「さらば、愛しい人よ」
チケット 完売しました

ありがとうございました

2011年6月15日水曜日

星にうちあけた

7月9日の音楽会で歌うプログラムから。


オッターヴィオ リヌッチーニ 作詩。




「星をじっと見つめて
恋に悩む男は、つぶやいた。


星のかがやきの中に
あの人の美しい姿を感じるように、


星のかがやきを通して
この想いを伝えておくれ。


そして、あの人を
 憐れみぶかくしておくれ」

2011年6月14日火曜日

便り

便りがとどいた。


イタリア留学時代、
部屋をシェアしていた友人から。


音楽院の最終学年の年に
バルセロナ郊外の静かな海辺の街へ
友人を訪ねていったことがある。


「暮らしには、おどろきが必要」といって、
創作的な日本料理がでてきたときは、
心づくしが うれしかった。

数年前 スペインから送ってくれた楽譜。
久しぶりに 歌ってみよう。

2011年6月13日月曜日

Vanitas

アントニオ サルダゴ ペレダ(1608-1678)の絵に、
『Vanitas』という題名の絵がある。
『Vanitas』とは、ラテン語で『空虚・無益・虚偽』の
意味。

その絵は、眠っている紳士の傍らのテーブルの上に
時計、ろうそく、頭蓋骨、花、楽譜、お金やアクセサリーが
ところ狭しと並べられている。

これらは、時間・炎・人間・植物・音・富を象徴し、
儚く消えていってしまうものばかり。
『Vanitas』とは、消えていくもののもつ『儚さ』と

考えるとしっくりくる。


音楽家たちが奏でて
儚く消えていった音たち。


感動を与えた音たちは、
人の心に刻まれて、
儚く消えないものに変わるのかもしれない。

2011年6月12日日曜日

古の音色

今日は、古楽好きがあつまった音楽会。


やさしいハープの音。
リュートとスピネットの伴奏。

ふわりと響く古楽器の音色に
みんな いい顔してうたいました。

すてきな音 大切です。

2011年6月11日土曜日

ヨモギの香り

田舎から、草もちがたくさん届きました。
ありがとう。

「ヨモギの香りがいいね」と言って
みんなで なかよく食べました。

香りで思い出す あれこれ。
なつかしい。

2011年6月10日金曜日

さらば、愛しい人よ

「さらば、愛しい人よ」イタリア初期バロック歌曲の音楽会。

7月9日に茗荷谷ラリールホールで、リュート奏者の山谷英己氏と共に。

400年前 イタリアの宮廷で奏でられた 古の響き。

おたのしみに。


山谷英己(やまやひでき)リュート、ギター
東京都出身。カリフォルニア州立大学サンタ-クルーズ、アーバイン両校の音楽科(ギター/リュート科)卒業。
同大学 院修了。R.ストリズィッチ、J.シュナイダーマン、J.タイラー各氏にリュートとギターを師事。
2001年度のEarly Music Americaの奨学金を得てミラノ市立音楽院古楽科に留学し、リュートをP.バイヤー氏に師事。同音楽院在籍中にミラノを中心にイタリア各地で演奏会に 多数出演。
2003年からは活動の拠点を再度アメリカに移し、アストリア音楽祭、サンタクルーズ古楽祭への招聘演奏をはじめ、ポートランドオペラ、ポートランドバロックオーケストラなどの主要古楽演奏団体と共演を行い、
好評を博している。
近年では、バロック・マンドリン奏者としての活動の場を拡げ、本年度のポートランドバロックオーケストラのシーズンにソリスト として出演が決定している。現在、アメリカ合衆国オレゴン州在住。

2011年6月8日水曜日

Ave Maria


「アヴェマリア」というタイトルのCDができ上がりました。


CD帯より
眠れない夜 心しずかに祈る時  誰かを想う時 
寂しさに涙する時 孤独を愛おしく思う時 
そんな時 そっと あなたに よりそってくれる やさしい曲たち。
しばしの音楽は あなたの憂いや悲しみを癒し 
心地よいそよ風のように 幸せをとどけてくれる。 
美しい楽の音に包まれて あなたは きっと愛に出逢うことだろう。


CDの視聴:
http://www.jonagao.com/CD.html