2011年7月31日日曜日

スキファノイア宮殿

フェッラーラは
フレスコバルディのふるさとでもあり、
音楽史的にも訪ねる名所がいくつかある。

エステ家の城から
徒歩で20分ほどのところに
スキファノイア宮殿という
エステ家の別荘がある。


この別荘の名前を
ガイドブックに
見つけた時

スキファーレ(意:避ける「イタリア古語」)
ノイア(意:退屈)
という二つの単語の造語ではないか?と思った。
つまり『退屈を遠ざける』宮殿ということだ。


なんと粋な名前をつけたものだろう。

そこの2階にある
美しい壁画で飾られた
月暦の大広間で、
歴代のエステ家の
君主に仕えた音楽家たちは、
マドリガーレなどの
演奏をしたようである。

音楽家たちの名前をあげると、
A.ウィラールト、
C.デローレ
L.ルッツァスキ、
C.ジェズアルドらである。


数年前、あの大広間に佇んだ時
できることならば
レース編みのように声が重なり合う
L.ルッツァスキのマドリガーレを
聴いてみたいとおもった。


2011年7月30日土曜日

トーベ ヤンソン

トーベ ヤンソン作の絵本
「さびしがりやのクニット」

すてきな色づかい

トーベ ヤンソンが描いた
挿し絵がふしぎな世界を
もっとふしぎにする

「ふしぎな国のアリス」

トーベ ヤンソンさんの
オリジナルの作風がお好きな方に
おすすめです

11 mesi della mia figlia

2011年7月29日金曜日

ちぎり絵

ちぎり絵の展覧会へ
足をはこんだ

紙を重ねて色が
つくりだされ

ちぎった紙のはしが
淡く うすい 色を
つくりだす

93才の知人の作品は
人生の歴史も
重ねられ

あたたかい作品だった

2011年7月27日水曜日

Various Songs No.1

11月11日に行う
音楽会

言葉、時代、国をこえて
集まったさまざまな歌たち

日本歌曲
フランス歌曲
南米歌曲など

さまざまな歌を
歌います

チケット 
今日から発売です

秋の夜長
歌曲の宵におでかけください

おまちしています

2011年7月26日火曜日

竹パルプ

注文してあった
はがきが
ノラヤさんから
届いた

さらさらした
竹パルプの厚紙に
ゆりの絵

ここちよい
はがきに
ひとこと書いて
便りをだそう

2011年7月25日月曜日

先日 
友人の歌の音楽会へ
行ってきた

ひとつひとつの歌声に
きちんと息がながれている
ここちよさ

発音の美しさ

詩を生かした
声色の明暗

かんがえられた間と
ピアニッシモの美しさ

すてきな宵を
ありがとう

2011年7月24日日曜日

ブックカバー

ブックカバーを新調

カバーの素材は綿
柄は赤と青色えんぴつの
染め抜き

大きさは新書版だが
文庫版もしっくり収まる

・ ・

「さらば、愛しい人よ」の
朗読でつかっていた
ブックカバーは
20年前に
ハンガリーでもとめたもの

黒地のフェルトに
赤のフェルトで
伝統的な図柄が
縫い付けられている

昔からの
お気に入り

2011年7月23日土曜日

はがき

箱にぎっしり詰まった
絵はがき

カメラを持ちあるかない
自分へのみやげは
絵はがきが おおい

旅先で もとめた
絵はがき

展覧会で もとめた
絵はがき

いつか 時がきたら
遠くの友に
この想い出のはがきを
送ろう

2011年7月22日金曜日

レイシ

ベランダの
緑のカーテンが
広がってきた

ミツバチの
手伝いで
レイシの実が
いくつかついた

葉のあいだを
とおりぬけるそよ風は
ほんのりレイシの
かおりがする

2011年7月21日木曜日

レッスンのおぼえがきノートに

lo specchio è il tuo maestro
と はしり書きがあった

意味は「鏡はあなたの先生」

大学で声楽を習いはじめて
先生からいただいた言葉
いそいで イタリア語を
書き留めた

先生からいただいた言葉は
時を経て 光を放ち
語りかけてくる

経験をつんで
体で知る 先生の言葉
心で想う 師への感謝

時を重ねるとは
いいものだ

きょうも
鏡をみて歌おう

2011年7月20日水曜日

きつねごよみ

ノラヤさんの
来年の「こよみ」は
「きつねごよみ」

発売は八月
さっそく
おねがいした

今年は すこし早い発売
ノラヤさんのところに
こうのとりがくるから

うれしい うれしい

2011年7月19日火曜日

山梨へ行き
桃の種類が多いのに
おどろいた

今は ヒカワ
そろそろ ハクオウ が出始めて
アサマ へとつづくらしい

桃のやわらかい甘さは
山梨で出会った
人たちのように
こころをやわらかく
してくれた

2011年7月17日日曜日

山梨

昨日
山梨での音楽会
「さらば、愛しい人よ」
満員御礼で終了いたしました

暑い中おいでくださって
熱心に聴いてくださった
みなさん、
ギャラリーパーシモンさん
はじめ、ご尽力いただいた皆様
ほんとうにありがとうございました

また違う音楽を
届けにいきます

おたのしみに

2011年7月15日金曜日

山梨公演

あすは
「さらば、愛しい人よ」
山梨の公演

リュート奏者と
バロック歌曲の音楽会を
地方でおこなう
しあわせ

あの街へも 
この町へも
いろんな歌をもって
でかけたい

2011年7月14日木曜日

吉村和美さん

個展のはがきが
とどく

すてきな器たち

吉村さんの作品に
はじめて出会ったのは
益子の陶芸市

それから
ずっと
目がはなせない

しっとりとした肌触り
文様
大切につくり出された 色 

ぜひ訪ねたい個展

2011年7月13日水曜日

テラス

ミラノ留学時代
4回引っ越しをした

修道院の寮
奨学生の寮
など いろいろな地区に住んだ

4番目の家は
5階で見晴しが良かった

夏の黄昏れ時
ダイニングからつながる
テラスの大きなガラス戸をあけて

オリーブや生ハムで
ワインを愉しんだものだ

今日のような暑さを感じると
あのテラスで過ごした
ゆっくりとながれる時間を
思い出す

今ごろ 中庭は みどり濃く
いろとりどりの花が咲いているだろう

2011年7月12日火曜日

希望もなく 恐れもなく

イタリアのフェッラーラのエステ家は、
ルネサンス芸術の庇護者
イザベッラ・デステの生家。

彼女は、イタリア分国時代に
嫁ぎ先のマントヴァで、芸術家を集め、
文化的サロンを築いた。

マントヴァの宮廷内の
彼女の書斎の入り口には
彼女の座右の銘が刻まれている。

Nec spe nec metu
「希望もなく 恐れもなく」

女性として政治手腕を
振るった彼女にとっての芸術は、
さして大国でないマントヴァが
イタリアルネサンスの5大強国:
ヴェネツィア共和国、
ミラノ公国、
フィレンツェ共和国、
ナポリ王国や法王領と
同等にわたりあう事を目的として、
また、自らの名声を高めるための
手段のひとつだったのではあるまいか。

『希望もなく、恐れもなく』と
現実主義的に
政に向かっていった彼女が、
サロンの芸術活動を
政治の難しい交渉の潤滑油に
使ったにせよ、
彼女も音楽の調べで
やすらぎの時を
もったことだろう。


当時の宮廷をしのび
何人かのリュート奏者の伴奏で
イタリアルネサンスの音楽会を
いつかしよう

2011年7月11日月曜日

東京公演

7月9日
「さらば、愛しい人よ」
東京公演
満員御礼で終了いたしました


7月9日は 共演者の山谷氏の
誕生日
うれしいことが かさなりました


聴いて下さったかたがた
ラリールホールはじめ
ご尽力下さったみなさま
心から感謝もうしあげます


ほんとうにありがとうございました


イタリア初期バロック歌曲を
好きになっていただけたら
こんなにうれしいことはありません


次は 16日の山梨公演です


・・・・・・・・・・・


このレパートリー
歌いつづけよう

2011年7月6日水曜日

夜のこだま

さらば、愛しい人よ
のプログラムから

「夜のこだま」

大意

「漆黒の夜
わが友、こだまへ

愛しいこだまよ
おまえだけが唯一の相談相手
この片思いに誰が終止符を打つのだろうか?
彼女から安らぎを得ることは、ないのだろうか?
おまえに打ち明けると
よい事も悪い事も包み隠さず
誠実に答えてくれる

さあ、今夜もおまえと語ろう」

こだまの部分は どう歌われるのか
おたのしみに

2011年7月5日火曜日

さらば、愛しい人よ

山梨公演のチケット
完売いたしました。

ありがとうございました。

2011年7月4日月曜日

山ぶどう

友人から
山ぶどうのジャムを
もらった

小さいころ
大人たちが
あそんではいけないと言った
場所があった

そこは 大きな 大きな
庭石がつんであって
子どもたちがもぐれる
穴がいくつもあいていて
ひみつ基地のようだった

庭石屋さんが植えたのか
秋になると
庭石の近くに
山ぶどうがなった

山ぶどうのジャムのラベルを見たら
夢中であそんだあの頃と
夕日にひかる山ぶどうを
想い出した

ことばひとつで
記憶がよみがえる
想い出の引き出しは
おもしろい

2011年7月3日日曜日

月と胡桃

古本市で であった
ほるぷ出版の復刻版

北原白秋著
「月と胡桃」

活版印刷の旧かなづかい
装幀 どれをとっても
うつくしい

原書は、昭和4年6月
梓書房刊

この道
からたちの花 など
たくさんの詩たち

山田耕筰さんも
この版で詩をよんで
作曲したのだろうか