ロランド マレ 詩
ボヘミアに
ひとりの王女がおりました
トゥーレの王のやさしい妹で
あらゆる王女の中でも
もっとも美しい方でした
褐色をした秋の夕べに
ボヘミアの偉大な吟遊詩人が
「お慕いしております」と
王女さまに囁きました
すると
ふたりの心に炎がつき
恋に落ちました
透きとおるように白く美しい王女は
やさしい詩人をあまりにも
愛したためか
ほどなく
王女の白い魂は
星の彼方へ昇天しました
ボヘミアの大きな鐘も
トゥーレの小さな鐘も
恋のために死んだ王女のために
至高の讃歌を奏でました
(意訳:ながおじょう)
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