倹飩扉は
「けんどんとびら」と読み
上下の溝にはめ込む扉のこと。
実家の祖父母の部屋にあった
茶箪笥には一カ所だけ倹飩扉があった
その扉の向こうには
ガラスの乳鉢と乳棒が
収められていた
子供たちは
その乳鉢でイチゴとサトウを
すりつぶして
食べるのが
たのしみだった
ガラスの乳鉢と乳棒も
めずらしかったが
「簡単に あけられるが
上手に しめられない」
倹飩扉がめずらしくて
砂糖イチゴをねだったのかもしれない
イチゴをみて
ふと 思い出した
0 件のコメント:
コメントを投稿