2013年4月19日金曜日

倹飩扉

倹飩扉は
「けんどんとびら」と読み
上下の溝にはめ込む扉のこと。

実家の祖父母の部屋にあった
茶箪笥には一カ所だけ倹飩扉があった

その扉の向こうには
ガラスの乳鉢と乳棒が
収められていた

子供たちは
その乳鉢でイチゴとサトウを
すりつぶして
食べるのが
たのしみだった

ガラスの乳鉢と乳棒も
めずらしかったが
「簡単に あけられるが
上手に しめられない」
倹飩扉がめずらしくて

砂糖イチゴをねだったのかもしれない

イチゴをみて
ふと 思い出した

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